夏も冬と同じくらい足汗をかく!?
ブーツなどで足がムレやすくなる冬よりも、素足でいることが多い夏は通気性がよくムレにくいから安心! というのはじつは間違い。
夏は体温調節のために汗をかくのはもちろん、足に負担のかかるデザインのサンダルを履いていると、足が緊張して汗がかきやすくなるのです。
汗をたくさんかくと気になるのが、やっぱりニオイ。でも、夏の足元はサンダルなど通気性がよく、ムレないはずなのになぜニオイがするのか疑問に感じたことはありませんか?
そこで、足汗のニオイのメカニズムを、埼玉県済生会川口総合病院の皮膚科医・高山かおる先生に伺いました。
イヤなニオイの原因は、皮膚常在菌
汗を分泌する汗腺には、アポクリン腺とエクリン腺との2種類があります。
ワキなど特定の部位にあるアポクリン腺から出る汗にはタンパク質が多く含まれているため、ニオイの原因になりやすいという特徴が。
一方、エクリン腺から出る汗は無臭。足裏にある汗腺もエクリン腺ですが、ニオイのない汗をかいているはずなのに、なぜくさくなるのでしょうか。
「足裏にかく汗そのものは無臭ですが、皮膚常在菌(雑菌)が汗や皮脂、古い角質を分解するとニオイが発生します。皮膚常在菌は誰もが持っているもので皮膚に害を及ぼすわけではありませんが、数が増えるとイヤなニオイを作り出す傾向があるようです」(高山先生)
健康な皮膚は弱酸性のため殺菌作用が備わっていますが、乾燥などにより皮膚の状態が荒れるとアルカリ性に傾いて雑菌が繁殖。
とくにかかと、爪、足指の間などにたまりがちな、古くなった角質の皮脂やタンパク質がエサになり、増加してしまいます。
泡で足の汚れをやさしく落とす
「そこで大切なのが、足を清潔に保ち、余分な角質をケアすること。毎日のお風呂で足もしっかり洗うことが基本です。夏はシャワーですませる人が多いと思いますが、立ったままだと洗いづらいので、椅子に座って丁寧に洗うことを心がけましょう」(高山先生)
まず、石けんをよく泡立て、足全体を泡で包みこむようにやさしく洗います。足指や足指の間も丁寧に洗いましょう。古い角質がたまりやすい爪の間は、足専用のブラシや毛先のやわらかい歯ブラシを使うと汚れをしっかり落とせます。
雑菌の温床になるガサガサかかとは、保湿を第一に
ガサガサになってしまったかかとは、乾燥が一番の原因。足裏はもともと皮脂が少なく、素足でいることが多い夏は乾燥しやすくなります。
「皮膚が乾燥してカサカサすると、細かい傷がつき、皮膚を補修しようとターンオーバのサイクルが乱れます。そうすると成熟しきらない角質ができてしまい、さらにカサカサするという悪循環を招きます」(高山先生)
日常のケアとしては、ヤスリなどで削らずまずは保湿を。入浴中にヤスリや軽石でこすると、皮膚が柔らかいため削りすぎてしまい、体の防御反応でさらに皮膚が硬くなってしまいます。入浴後に足の水分をしっかり拭き、保湿クリームをきちんと塗りましょう。
「素足でサンダルを履くと皮膚がすれますが、それも角質を増加させる原因です。また、足が靴で覆われていない分汚れもつきやすく、雑菌が繁殖しやすくなるので、きちんと洗い、保湿することを習慣にしてください」(高山先生)
毎朝の足用の制汗デオドラントで、足のニオイを効果的に防ぐ!
もうひとつ、足のニオイを防ぐために効果的なのが、お出かけ前に足用の制汗デオドラントをつけること。
「汗のニオイが気になるという人は、毎日のお風呂で足を清潔に保ちながら、制汗デオドラントも併用するとさらに効果的です。」(高山先生)
ニオイが発生しやすい足指の間と付け根部分に手でしっかりぬれるのが、クリームタイプの「足指さらさらクリーム」。汗吸収さらさらパウダー(※)が肌表面の汗を吸収するので、さらさら感が持続。サンダルでも足のベタつきを気にせず、快適に過ごせます。
※無水ケイ酸(基剤)
どうしても朝の身支度でバタバタしてしまう……という人には、手軽にぬれるスティックタイプの「ソフトストーン足指」がおすすめ。足指の間や付け根部分はもちろん、足全体にもぬりやすい形状で、手も汚さずにすむので時間がないときも負担になりません。
どちらの足用制汗デオドラントも、朝ぬれば一日中快適感が持続。外出先でぬり直しの必要がないのも、忙しい女子にとってうれしいポイント。
夜はお風呂で足を丁寧に洗って古い角質や汚れを落とし、朝は足用制汗デオドラントでニオイと汗を予防。この2つを毎日の習慣にして、足元からさわやかな毎日を過ごしましょう!
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