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【ベストフレグランス大賞2024】香水ジャーナリストYUKIRINが選ぶ、今年のベストフレグランスを発表!

【ベストフレグランス大賞2024】香水ジャーナリストYUKIRINが選ぶ、今年のベストフレグランスを発表!

香水ジャーナリストのYUKIRINです。2014年からスタートした「YUKIRINが選ぶ、ベストフレグランス大賞」。今回も、インスタライブでの発表の後、記事を公開いたしました。動画でご覧になりたい方は、私のインスタの方でアーカイブをチェックいただければ嬉しく思います。

【YUKIRINの2024年総評】

●市場の具体的な活性化に伴い、参入企業が急増中
2021年⇒2022年で8%増だった香水市場は、2022年⇒2023年で12.6%増の500億円、内1万円以上の「高級フレグランス」とカテゴリーされるジャンルは、前年比18.6%増の191億円となった。そして2023年⇒今年2024年は、前年比9.4%増の547億円となり、「高級フレグランス」は12%増の214億円と見込まれている。そのため、これまで香水を作っていなかった化粧品メーカー、そして異業種にも「香り商品は売りやすい」との印象を与え、新規参入、新規ブランドが急増した。グローバルでは、2024年のフレグランスとパフューム市場が657億1000万米ドル(約9,948,034,030,000円)と予測され、2029年には893億5000万米ドルまで達し、CAGR(成長率)は6.34%と考えられている。参入者が多い分、製品の企画力や質、SNSを中心にプロモーションの上手さなどによって、競争は激化しているとも言える。


●ブランド増加とともに、専門的販売員不足の深刻さが浮き彫りに
今年、さまざまなブランドで「販売員が足りないんです」という声を、何度聞いただろう。これは今年に始まった問題ではないが、大手ブランドや、大手代理店は人員の育成や確保もある程度できているとして、年々中小規模ブランドの悩みは深刻だ。化粧品の販売経験がある人であっても、香水の販売は新たに覚えねばならない知識量が多く、雇ったのちにトレーニング会に参加したとたん、翌日から連絡がとれなくなってしまったということもあったそう。香水を愛する人が販売員になるというのが最もスムーズに思うかもしれないが、販売員の過酷さや賃金の問題もあり、思うようには確保できていない。あるブランドは「時給1700円で提示してもダメだった」との声もあった。百貨店の香水催事には、人気の販売員が配置されたり、ブランドオーナーやPRが自ら立って香水ファンに対応する姿も見られたが、それはすべての店舗で叶うことでもない。この問題を解決できるような抜本的解決が必要に思う。


●東京以外の香水催事やPOP UP充実し、全国的盛り上がりへの布石
伊勢丹新宿店のサロン ド パルファンは、香水好きなら知らない人はいないレベルに達しているが、今年は京都、名古屋、仙台でも開催された。また、5月1日~6日に阪急うめだ本店で開催された「阪急ビューティー フレグランスフェスティバル」、5月8日~14日に大丸東京店・9月8日~10月1日大丸梅田店で開催された「カレ ド パルファム」、11月6日~19日名古屋タカシマヤゲートタワーモールで開催された「TGM fragrance studio」など、東京以外のエリアでの開催が急増している。増加の半面、それぞれのイベントのオリジナリティや、切り口の新鮮味、香水そのものへの知識やブランドやトレンドなどを把握した人材の不足などが、イベントに直結していたように感じた。2025年以降は、差別化や人材の確保などにより、差が生まれてくると予測する。


それでは、今年の発表に移らせていただきます。


《対象商品》

2024年度に発売されたフレグランス・香り関連商品から、ゴールド賞・シルバー賞・ブロンズ賞・ファッショナブル賞・フレグランスストーリー賞・エシカル賞・ナチュラルフレグランス賞・ボディケアフレグランス賞・ルームフレグランス賞・YUKIRINワードローブ賞を決定いたします。

また、発売年は2024年にこだわらず今年出会った中から、ブランドコンセプト賞・コストパフォーマンス賞を選定いたします。


《選定基準》

①ジャーナリストとして客観的に評価し(YUKIRINワードローブ賞以外)、香水業界の1年を振り返り、作品として素晴らしいかどうか
②コンセプトや香りの名前、ボトルなどの要素が、香りそのものとマッチしていて、かつ魅力的であるか
③ブランドとしてのアプローチに新しさや発展性を感じるかどうか


《2024年受賞作品》



★ベストフレグランス ゴールド賞


ザ マーチャント オブ ヴェニス
『オードパルファム マリア カラス』

(50mL ¥28,600 / 100mL ¥42,900)
Country:Italy
Perfumer:Olivier Pescheux(GIVAUDAN) / Yann Vasnier(GIVAUDAN)
https://meeco.mistore.jp/meeco/brand/003341/list.html

世界的歌姫マリア・カラスの、生誕100周年を記念して創られた初の公式フレグランス。マリア・カラスの文化的・物質的遺産を代表し、保存する機関であるマリア・カラス財団が、 フレグランスの制作をザ マーチャント オブ・ヴェニスに依頼したことからスタートしたこのプロジェクトは、香り、ボトル、ボックスが完璧なまでに作り込まれている。ボックスを広げると、ビジュアルと共にモノトーンのモダンでコントラストのあるカラーリングのボトルが現れる。そこには彼女がよく身に着けていたという、柔らかな黒いシルクスカーフに彼女のサインを再現したリボンが施されている。まるで彼女が立っているかのように感じるクオリティだ。香りも素晴らしい。マリア・カラスは世界的なアーティストであるが、決して華やかな側面だけを持っている人物ではない。歌姫として開花するまで、そして歌姫となってからも、親族をはじめ様々な人に頼られ、利用されたりもしている。それでも縁を切ることなく、与え続けた人だと私は感じている。その寛容さ、愛を信じて突き進んでいた姿が、神聖な女性らしさを表現するフラワーノートと、インパクトのあるアンバーベースで表現された。現代的でありながら、クラシックなシプレーアコードを再定義した見事な作品だと思う。

TOP:イタリアレモン、マンダリンインテグラルイタリーオルピュール、ブラックペッパーオイル、マダガスカルオルピュール
MID:ブラックカラント&ローズアコード、ネロリバッドノースアフリカオルピュール、クランチグリーンアコード
BASE:アキガラウッド、ジョージウッド、テキサスシダーウッドオルピュール、バージニアシダーウッドオルピュー


★ベストフレグランス シルバー賞

ラ ニュイ パルファン
『とても清らかでみだらな声 オードパルファン』

※みだらなは製品では漢字表記、アットコスメのシステム上表示できない漢字のため平仮名表記します
(30mL ¥16,500)
Country:Japan
Perfumer:沙里
https://de-la-nuit.com/fragrance/

音楽家・菊地成孔と、彼のオルケスタ「ペペ・トルメント・アスカラール」結成20周年を記念した、コラボレーション香水。調香を務めた沙里氏が、「ペペ・トルメント・アスカラール」の録音・映像を鑑賞し「夜」をテーマに調香した香り。窓からふと夜風が寝室に舞い込んだような、さりげなく澄んだ、ほのかな苦みと酸味を感じ、繊細でセンシュアルな香りへと発展していく。香りのタイトルと、楽曲を地成孔氏が制作し、特典としてQRで付属された新曲も、香りへの理解を深めてくれる。コラボレーションという言葉では言い尽くせない、完璧なまでの構成が工夫されていると感じた。また、同時に「纏いやすい」という香水としての根底に必要なものも備えている点も評価した。

TOP:ビターオレンジ、プチグレン、フェンネル
MID:カシス、ホーリーフ、ヒバ
BASE:パチュリ、ベチバー、モス


★ベストフレグランス賞 ブロンズ賞


フローリス
『FL オードパフューム ゴールデンアンバー』

(100mL ¥37,400)
Country:UK
Perfumer:Nicola Pozzani(FLORIS LONDON)
https://www.floris.jp/

北イタリアのガルダ湖で過ごす、のどかな黄昏時をイメージした香り。ガルダ湖は、年間を通して温暖な気候の為、レモンや柑橘類などの栽培が盛んなリゾート地で、フローリスの愛好者であった、ローレンス・オリビエ卿やヴィヴィアン・リーたちが休日を過ごした場所でもあった。湖の穏やかな水の音に、夕日を浴びて黄金色に輝く湖面、少しづつ琥珀色移り変わってゆく夕暮れ時が、香りだけで感じさせてくれる。まるで映画のような香りだと感じた。みずみずしく、穏やかな夏のそよ風のように包み込み、希望に満ちている。決して大きな宣伝がなされた香りではなかったかもしれないが、そのホープフルな香りは纏うに値する未来を宿している。

TOP:フィグ、カシス、レモン
MID:アーモンドブロッサム、ネロリ、ローズゼラニウム
BASE:アンバー、サンダルウッド、パチョリ、トンカ


★ファッショナブル賞(2brands)

YSL
『ブラックOP オーデパルファム オーバーレッド』

(10mL ¥5,390 / 30mL ¥13,750)
Country:France
Perfumer:Honorine Blanc(Firmenich) / Marie Salamagne(Firmenich) / Nathalie Lorson(Firmenich) / Olivier Cresp(Firmenich,Akro)
https://www.yslb.jp/

耽溺するほど引き込まれる、魅惑的なコーヒーチェリー。名香に遊び心が加わった、トレンドセッターな名香と言える、新たな挑戦。世界的にこの数年支持されている甘美でジューシーなチェリーアコードを起用し、元来持つエネルギッシュでセンシュアルなコーヒーフローラルとのコンビネーションは素晴らしかった。タイトルの「オーバーレッド」も洒落が効いている。

TOP:チェリー、グリーンマンダリン
MID:ジャスミン、オレンジブロッサム、ブラックティー
BASE:マダガスカル産バニラ、コーヒー、インドネシア産パチョリ


ナルシソ ロドリゲス
『パチョリ ムスク オードパルファム インテンス』

(100mL ¥33,880)
Country:America
Perfumer:Jordi Fernandez
https://thestore.shiseido.co.jp/article/9258/

ナルシソ ロドリゲスと言えば、アイコニックな香料は「ハートオブムスク」であるが、ムスクコレクションとして貴重なオリエンタルな香りとの出会いから生まれた6作が、今年日本でもローンチされた。その中でも、今年のトレンドの1つとも言えるパチョリを起用した『パチョリムスク』は、官能的な力強さと、リッチでウォーミーなニュアンスのバランスが素晴らしく、纏うだけでどこかミステリアスでラグジュアリーな雰囲気を醸し出すことができるファッショナブルな香りだ。

香り:ハートオブムスク、パチョリ、バニラ、ジャスミン


★フレグランスストーリー賞 (3brands)

TOBBA PARFUM
『トンドレス ドトンヌ』

(50mL ¥30,800)
Country:Hong Kong
Perfumer:Jasper Li
https://tobbaparfums.com/

"TENDRESSE D’AUTOMNE " = 秋の優しさと名付けられたこの香りは、クラシカルな雰囲気の中で品よくエレガントなまとまりのあるシプレフレグラン ス。当初、オルファクティブピラミッドを先に見ていた私は、トップがイランイランとは、秋という印象のある香料ではないと思っていたが、実際に試してみるとメインのアイリス、バイオレット、ローズの崇高さに向かっていく小路のような役割を果たしていると感じた。とても緩やかな遷移で、まさに秋の優しさをというタイトルやストーリーにマッチしている。サンダルウッドやムスクの丸みと、対照的なベチバーのラストも、冬に向かう冷たさを仄かに感じさせている。

TOP : イランイラン
MID : アイリス、バイオレット、ローズ
BASE: アルデハイド、サンダルウッド、 ベチバー


CARON
『ウード・エクセルサ』

(30mL ¥24,200 / 50mL ¥32,450)
Country:France
Perfumer:Jean Jacques(CARON)
https://forte-tyo.co.jp/shopping/brand-list/caron/

にぎやかな通りから一本入った、雑踏から逃れたミステリアスな場所。そこにはゆっくりと燃える古代のウードから煙が立ち昇る。目の前のカップに残ったわずかなコーヒーグラウンズ(粉のかす)のシルエットで占うタッセオグラフィーの儀式。ウードが燃える優しい香りが空間に漂って、夢と現実のはざまへと導くイメージを表現している。そのストーリーが目の前でタペストリーのように広がっていくような、世界と感覚を融合させるスモーキーでウッディな香り。

香りの構成:ウードエッセンス/バーチウッドエッセンス/アトラスシダーウッドエッセンス/シスタスラブダナム/パピルスエッセンス/コーヒーCO2エキストラクト/カルダモンエッセンス/ナタロター/セブストーン/ローズエッセンス


ミルコブッフィーニ
『FUGA」

(30mL ¥20,900)
Country:Italy
Perfumer:Bertrand Duchaufour(TechnicoFlor)
https://olfatto.jp/

MIRKO BUFFINI FIRENZE 日本発売10周年を迎える2024年に、《特別な国》、《第二の故郷》として大切に想っている日本の文化と自然、そしてMIRKO BIFFINI FIRENZEを愛する大切な人々を想いながら、日本をテーマにしたオードパルファム。「FUGA」はイタリア語で「逃避」という意味で、「フーガ」という繰り返しを用いた多声音楽の様式もあり、日本語の「風雅」はみやびやかで趣があることを指す。その3つのストーリーを込め、オゾンノート、ピーチ、そして特別なホワイトサンタルを用いて表現している。決してインパクトの強い香りではないが、纏っていると優しさや奥ゆかしい雰囲気が感じられる。日本を理解した上で描かれた香りである。

TOP: アーモンド、ベルガモット、オゾンタイトル
MID: ホワイトフラワー、ヘリオーロープ、ピーチ
BASE: サンダルウッド、アミリス、ホワイトムスク


★ナチュラルフレグランス賞


SCENT OF YORK

Country:Japan
Perfumer:YOKO YAMAFUJI
https://york-tokyo.com/scentofyork.html

山藤陽子氏による天然の香料と原料で創られたフレグランスブランド。ナチュラルフレグランスのブランドは、一般的な香水を良しとしない見方をすることもあるが、山藤氏は合成香料を避けているというよりは、高品質でグレードを求めていったところ天然香料にたどり着き、そのブレンドを行っているという点が、香水への理解やリスペクトも感じられ、とても素敵である。香りはどれもアロマティックでありながらも、グルマンな香りや、タバコ香料を使用した渋い香りもあるという幅の広さも素晴らしい。ボトルも含めた造形美へのこだわりもあり、美しい。


★エシカル賞 (2brands)


ジョー マローン ロンドン
『ヒノキ & シダーウッド コロン インテンス』

(50mL ¥22,880 / 100mL ¥32,890)
Country:UK
Perfumer:Anne Flipo(IFF) / Celine Roux(Jo Malone London)
https://www.jomalone.jp/

コロンインテンスコレクションに2024年加わった、日本の森林浴にインスパイアされた新たな香り。澄み渡る空気の中で豊かな景色を眺め、風の音に耳を澄ませながら楽しむ心地よさを香りで表現するため、キー原料には日本産のヒノキの自然に落ちた枝を拾い集めて抽出したエシカルなヒノキオイルが使用されている。ヒノキオイル単体の香りも、とてもフレッシュでなめらかで品がある。シンプルなフローラルノートが得意な印象のアン氏が創ったウッディノートは、アロマティックでありながら、しっかりと落ち着きがあり、深い呼吸をもたらしてくれる。

TOP:アロマティック クリーン アコード、シナモン
MID:ヒノキ、クローブ、イングリッシュラベンダー
BASE:シダーウッド、パチョリ、トンカビーンズ


LUSH

『アビバ』

(100mL ¥21,300)
Country:UK
Perfumer:Emma Dick(LUSH)
https://www.lush.com/jp/ja/p/abiba-perfume

調香師・Emmaがガーナで出会った女性の名前である「アビバ」。彼女は、ラッシュがサポートしている協同組合の一員として、シアバターの製造に携わっており、困難を乗り越えて働く中で、より良い地域社会を目指した「改革の波」を起こしている。彼女に刺激を受け、Emmaはあたたかく心地良い香りしたいと考え、イランイランを主役に、キャロットシードの優しい香りで表現。シアバターが肌になじんでいく様子を想起させるようイメージされている。

香り:イランイラン、キャロットシード、ベイ、フランジパニ、ベチバー


★コストパフォーマンス賞 (2brands)


MUCHA(ミュシャ)
『オードトワレ35mL 北極星 1902』

(10mL ¥3,960 / 30mL ¥9,790)
Country:Japan
https://alphonsemucha.jp/

世界初となる、画家・ミュシャ財団公認ブランドである「MUCHA」。ミュシャ最後の装飾パネルシリーズである「月と星」をイメージしたコレクションとして登場した香りの1つであるこの香りは、夜闇を突き抜ける一筋の光、北極星だけが持つまばゆい透明感を表現している。馴染み深いティーノートが安心感を与えながら、レモンやミントの光とエーデルワイスの生命力、野山を感じるハーバルグリーンの香りがバランスよく、アーティスティックなボトルも含め、この価格で提供できていることに驚く。特にこの香りは、他の香りとのレイヤリングにも使いやすく、汎用性が高い。

TOP:ベルガモット、レモン、オレンジ、ミント
MID:グリーン、エーデルワイス、マテ、ウッディ
BASE:モス、バニラ、ムスク


アポーシア
『Pearl オーデパルファム』

(50mL ¥14,960)
Country:America
Perfumer:Stephen Nilsen(GIVAUDAN)
https://www.apothia.jp/products/perfume/pearl.php

「IF」が特に有名なアポーシアだが、隠れた名品ともいえるのが「Pearl」の香りではないか。紫蘇、柚子、梅の花と日本を想起させる香りに、上品なピオニーがさりげない煌めきを感じさせる。ジャスミンやアンバー、ムスクが温かみと厚みを持たせているが、基本は美しいパールのようにシンプルでエレガント。洋装にはもちろん、和装にも合い、世代もあまり問わず使いやすい。15000円以下で購入可能で、お値段以上と感じた。

トップノート:紫蘇、梅の花、柚子、レモン
ミドルノート:ホワイトピオニー、ピンクジャスミン、スイカズラ
ラストノート:アイリス、ゴールデンアンバー、ムスクアコード


★ブランドコンセプト賞 (5brands)


馥世夢 /KAYON

https://www.kayonperfume.com/

「香りを通して夢の如く儚い人生の色んな感情を語り、あなたの理解者・共感者として寄り添う」をコンセプトに、ファウンダーに強く影響を与えた東洋哲学にインスピレーションを受け、人生の中で生まれるさまざまな感情を香りを表現。バンタンデザイン研究所キャリアカレッジに新設された「フレグランスクリエイターコース」の第一期生の二人が立ち上げ、2024年ローンチした。3種の香りは、それぞれ人生の儚さや深い洞察から見える希望が表現されており、香りのクリエーションもオリジナリティにあふれている。


PORTRAIT FLORALUXE

https://floraluxeportrait.com/

今年2024年にローンチした、日本発のフレグランスブランド。創業者は株式会社FloraLuxeの代表・和気雅美氏。フレグランスはアートであり、哲学であり、美しい物語であるという考えのもと、花や植物のパワーやインスピレーション、癒しと安らぎをもたらす、天然香料を高配合した日本発「ウェルビーイングラグジュアリーフレグランス」として全5種の香りを展開。フラワーデザイナーとして花に深く携わってきた創業者だからこそのアイデアやイメージが、香りで美しく表現されている。


What We Do Is Secret(WWDIS)

https://www.whatwedoissecret.jp/

ニューヨーク在住の日本人彫刻家でもあるブランドオーナー「サクレノビ」によるフレグランスブランド "A Lab On Fire"が進化し、「What We Do Is Secret」として日本上陸。「香りを放つ彫刻」という新しいアートの概念のもと、世界的な調香師と共に生み出した唯一無二の香りを展開。パリとロサンゼルスのエッセンスを融合させたコカ・コーラとマカロンの香り「PARIS*L.A.」や、ドミニク・ロピオン調香のクリーミーなバニラムスク「MESSY SEXY JUST ROLLED OUT OF BED」など、日本での人気も来年さらに拡大されていくだろう。


FUMparFUM

https://www.fumparfum.com/en/

リトアニアの有名なアーティスト、俳優、映画監督であ るAistis Mickevi?iusが創業者と調香師を務める、2011年リトアニア誕生のブランド。日本には2024年今年初登場となった。専門的に精製・精製された高濃度(最大 30~35%)の "ピュアパルファン"によるコレクションは、高濃度ながらとても軽やかでみずみずしく、日本人の嗜好にもマッチする。モダンでアーティスト性が高く、個性がありながらも、日常の中に溶け込んでいく独特なクリエイションが新鮮。


GUCCI BEAUTY
『ザ アルケミスト ガーデン』

https://www.gucci.com/jp/ja/st/capsule/the-alchemist-garden

貴金属を精錬する“錬金術”に着想を得たラグジュアリーなフレグランス コレクション「ザ アルケミスト ガーデン」は、古代の錬金術や調香の世界へ思いを巡らせ、自然界に存在する精油を研究し、天然の植物や花々に現代的な分子をブレンド。オードパルファム、パフュームオイル、パフュームウォーターの展開で、2024年は“威厳に満ちたライオン”をイメージした、パワフルさとエレガントさを併せ持った香り「グッチ ザ ハート オブ レオ オードパルファム」が加わった。奥深い香りのレイヤードも楽しむことができ、今年はより注目を集めた。


★ボディケアフレグランス賞

バンフォード
『ウッドランドモス ハンドバーム』

(75mL ¥5,720)
Country:UK
https://bamford.jp/

イギリスの森林からインスピレーションを受けて作られた、「ウッドランド モス」のウッディな香りのハンドバームが、2024年新登場。ハチミツとゴールデンホホバの保湿成分が配合され、ハンドバームとしての保湿力はもちろん、香りとしてもフレグランス同様のアロマティックなハーバルウッディノートが楽しむことができる。

TOP:アンゼリカ、ベルガモット
MID:ローズ、セージ
BASE:パチョリ、サンダルウッド


★ルームフレグランス賞


テアトロ・フレグランツェ・ウニケ
『ルーム ディフューザー セレシア』

(250mL ¥14,850 / 500mL ¥18,150 / 3L ¥84,700)
Country:Italy
https://www.mistore.jp/shopping/brand/living_art_b/005354.html

2024年に日本ローンチとなったルームフレグランスブランドで、ルームフレグランスには珍しいチェリーの香りの「ルームディフューザー セレシア」は特にユニーク。肌にまとう香りとしては世界的に人気が続いているチェリーだが、ルームフレグランスではまだまだ展開が少ない。この香りは、さわやかな酸味を放つチェリーと、すっきりとしたベルガモットが織りなす甘いフルーティノート。アーモンドミルクとイチジクの葉のミルキーでグリーンな香りが重なり、ジューシーでフレッシュ。

TOP:チェリー、ベルガモット、フィグリーフ
MID:ターキッシュローズ、ガーデニア、ローズウッド、トンカビーン
BASE:バニラ、サンダルウッド、ムスク


★YUKIRINワードローブ賞(10brands)

2024年に発売された香りの中から、個人的に纏う機会の多かった10作品を選出。

オルファクティブ・ストゥディオ『ウッディムード』

(50mL ¥18,150)
https://forte-tyo.co.jp/shopping/product-category/fragrance/maison-fragrance/olfactivestudio/


タンバリンズ『イブニング グロー』

(50mL ¥18,600)
https://www.tamburins.com/jp/shop/evening-glow/evening-glows/


ヴァン クリーフ&アーペル『パチョリ ブラン オードパルファム』

(75mL ¥24,860)
https://www.vancleefarpels.com/jp/ja/collections/fragrances/collection-extraordinaire/vcarpat300---patchouli-blanc.html


オルメ『タブロー パリジャン』

(20mL ¥19,800 / 100mL ¥50,600)
https://meeco.mistore.jp/meeco/brand/003379/list.html


ミラー ハリス『セラドン オーデパルファム』

(100mL ¥33,990)
https://millerharris.jp/


ジバンシイ ビューティ『ド ジバンシイ キュール フゥ』

(100mL ¥36,850)
https://www.givenchybeauty.com/jp


ザ・ディファレント・カンパニー『レッドバーニングナイト』

(100mL ¥33,000)
https://forte-tyo.co.jp/shopping/product/14552/


セルジュ・ルタンス
『ラ フィールトゥールドゥフェール [鉄塔の娘]』

(50mL ¥19,800 / 100mL ¥30,140)
https://www.sergelutens.jp/ja_JP/lafilletourdefer.html


メゾン フランシス クルジャン『APOM』

(70mL ¥39,600)
https://latelierdesparfums.jp/products/apom-edp-spray


コンダンセ パリ『ドフィーヌ広場のそぞろ歩き』

(50mL ¥22,000 / 100mL ¥35,750)
https://condense-paris.jp/products/dauphine_eaudeparfum




2024年のベストフレグランス大賞は、ここまでとなります。
来年も素晴らしい香りに出会えることを願って!


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