
2025年1月末、ついに私もコロナデビューを飾りました。
大変不本意なことです。しかし感染してしまったものは仕方ありません。
解熱鎮痛剤を使ってもなお眠れないほどの激痛や高熱、さらには3度も繰り返し併発した持病の発作をなんとか乗り越え、生き延びたことを実感したのは2月の2週目が終わるころ。ようやく落ち着いて鏡を見る余裕が生まれ……
命を脅かすほどの高熱が、どれほど大きな爪痕を残すものなのかを知ったのでした。全身の後遺症とは別に、新型コロナウィルス感染症の影響が顕著だったのが顔の見た目年齢です。眉間に集中するように深いシワが刻まれ、鼻、目の下にも細かいシワが無数に走っていました。私の苦しみがそのままシワとして残ってしまったのだと、この時はじめて知りました。また、お肌の手触りも、コロナ発症前とは段違いに劣化していたように思います。コロナ発症前が「ふに」なら、病後は「ふんにゃり」と言えばいいでしょうか。なんなら「へにょり」と言ってもいいかも。ともかく、水気の失せた砂漠のような状態でした。
●スキンケア宣言
新型コロナウィルスとの闘いは全身に及びます。炎症は全身の細胞で起こる。つまり、私が高熱にうなされていた間に、顔の皮膚細胞もまた、水分や、水分を保持するためのエネルギーを燃やし尽くして、病原菌と戦ってくれたのです。
私の身体が、細胞が、戦ってくれたから、私は生き延びることができました。
そのことはとてもありがたく、この肉体を与えてくれた親に感謝しています。ですが、一気に10歳も20歳も年老いてしまったようなこの面貌のまま、健全な精神を保って生きていけるでしょうか?
コロナ前の私も、決して実年齢よりすごく若々しいとか、突出してお肌がきれいとか、顔立ちが優れているとか、いわゆる美魔女タイプではありませんでした。それでも、年相応の自分と向き合いながら、私なりに気を使ってスキンケアをしつつ、生きてきました。
「ああ、こんな私でも、自分の顔には愛着があったのだな」
とは、特に深い眉間のシワを眺めながら。
このままではいられない。なんとしてもコロナ前の自分を取り戻そう!そう決意した瞬間です。

●さしあたってのスキンケア目標
コロナ前後の目立った違いは、眉間と眉間に続く深いシワ。また、眉間に向かって集中線のように刻まれた小さい無数の浅いシワ。それと、お肌の水分量です。
シミも少し濃くなったようではありましたが、乾燥によって目立っているだけという可能性もあり、まずは乾燥ケアでお肌のハリを戻すこと。深いシワが目立たないようにすること。浅いシワを消すこと。この3点を、当面のスキンケア目標に定めました。
新たにコスメを購入するような体力も、時間もないという次第で、2月時点で手元にあったコスメを並べ、すべてを順番に組み合わせて試していくことに。結果、どんな成分のものがどのように効果的だったのか、どんな成分が保湿の邪魔になったのか、私が体感したところをレポートします。
●スキンケア・レポート
コスメラインナップ
・黒龍堂 ハイピッチディープクレンジングオイル
・DHC マイルドソープ
・牛乳石鹸赤箱
・エステナード モイストリンクルジェル 及び美顔器
・SUMIYA 牛乳肌の素 ミルキータンク
・SUMIYA 牛乳肌の素 薬用ミルキークリーム
・プライムビューティー ハトムギ化粧水
・プラチナレーベル 優美潤 パーフェクトゲル
・ベルサンテ 新ベビーオイルN
・ブルークレール ローズエステリッチローション
・ブルークレール ローズオイル
・ブルークレール オイルセラム
・肌ラボ 白潤プレミアム薬用浸透美白化粧水
・肌ラボ 白潤プレミアム薬用浸透白乳液
・肌ラボ 白潤プレミアム薬用浸透美白クリーム
・プラセホワイター 薬用美白アイクリーム

【1日目】
・黒龍堂 ハイピッチディープクレンジングオイル
・DHC マイルドソープ
・ブルークレール ローズエステリッチローション
・エステナード モイストリンクルジェル 及び美顔器
・ブルークレール ローズオイル
クレンジングは角栓がぽろぽろ取れてスッキリ。化粧水がぐんぐんお肌に吸い込まれていきました。ジェルは水分が蒸発すると膜を形成するタイプなのですが、今回はそれが裏目に出て、オイルの浸透を妨げられたような印象でした。翌朝、眉間を中心とした目立つシワにはあまり変化なし。浅いシワには改善が見られました。

【2日目】
・ブルークレール ローズオイル
・DHC マイルドソープ
・ブルークレール ローズエステリッチローション
・肌ラボ 白潤プレミアム薬用浸透美白化粧水
・肌ラボ 白潤プレミアム薬用浸透白乳液
・肌ラボ 白潤プレミアム薬用浸透美白クリーム
・プラセホワイター 薬用美白アイクリーム
・エステナード モイストリンクルジェル
振り返ってみれば、2日目は気合を入れすぎました。体中ぎしぎしとこわばってあまり動けず、痛みが残っていて、また、非常に疲れやすく、神経も疲労の極みにあることを失念していたのです。クレンジングオイルとしてローズオイルを使用、洗顔によるツッパリが気にならず、調子に乗って化粧水、さらに化粧水、乳液、クリーム、ポイントクリーム、その上美顔器まで。残り僅かだったローズエステリッチローションはここで終了。モイストリンクルジェルのラッピング効果がいかんなく発揮され、スキンケアの効果そのものはとても満足いくものでした。浅い無数のシワは消え去りました。しかし、代償は大きかったのです。

【3日目】
・DHC マイルドソープ
・ブルークレール オイルセラム
【4日目】
・ブルークレール オイルセラム
全身の神経細胞が疲弊していると、顔を幾度も触るという行為がものすごく負担になるもので、手数を減らさざるを得なかった3日目と4日目でした。お手入れの実感としては「すごく物足りないなあ」という所。せめてもと思い、枕元にローズオイルを持ち込み、朝に昼にと、起き出す度に(できる時は)塗るようにしました。そのかいあってか、洗顔すらまともにできていなかったのに、シワの状態が悪化することはありませんでした。
【5日目】
朝:ぬるま湯で洗顔、ローズオイル
昼:ローズオイル
夜:DHCマイルドソープ、オイルセラム、美顔器
顔を触ってしっかり睡眠、触ってしっかり睡眠、と意識的に眠るようにしたところ、夜に美顔器を使える程度の元気が残るようになりました。使ったアイテムの種類こそ少ない5日目ですが、この方法がかなり合っていたようで、6日目の朝、眉間のシワは確実に薄くなっていました。すでに存在するシワ対策として単独で評価するなら、ローズオイルよりオイルセラムのほうが良さそう。美容成分をお肌に浸透させたければ、洗顔も大事なのだなと実感。

【6日目】
朝:ぬるま湯で洗顔、オイルセラム
昼:オイルセラム
夜:DHCマイルドソープ、オイルセラム、美顔器
化粧水すら省略したオイルセラム頼りのお手入れです。コロナ前の私が見たら怒るかもしれません。しかし、コロナはそれほどまでの強敵だったのです。少し身体が楽になってきたのかな、と思えたスキンケア再開6日目。
●ここまでの成果
スキンケア目標1、お肌のハリを戻すこと
スキンケア目標2、深いシワが目立たないようにすること
スキンケア目標3、浅いシワを消すこと
焦って活動しようとするのをやめ、身体が求めるままに睡眠をとるようにしたところ、少しずつ、少しずつ、起きていられる時間が増えました。睡眠の質が向上するとともに、眉間のシワもみるみる薄くなったのでした。目標3のもともとのターゲットだった浅いシワは解消できました。ただし、目標2の深いシワが改善した結果、浅いシワになっていまだ消えず。また、目標1のお肌のハリについても不十分であろう状態。お肌が痩せたというか、厚みがないというか、支えが弱い感じ……。
『もしここで再び体調を崩せば、あっという間にまたお肌が枯れてしまうのでは、という心もとなさをなんとかしたい!』
わずかなお手入れでもお肌が応えようとしてくれたことが、私に気力を与えてくれたように思います。
【7日目】
朝:ぬるま湯で洗顔、オイルセラム
夜:
・ベルサンテ 新ベビーオイルN
・牛乳石鹸赤箱
・肌ラボ 白潤プレミアム薬用浸透美白化粧水
・肌ラボ 白潤プレミアム薬用浸透白乳液
・肌ラボ 白潤プレミアム薬用浸透美白クリーム
・プラセホワイター 薬用美白アイクリーム
・エステナード モイストリンクルジェル
7日目以降はこのような感じで、手順を踏んだお手入れをできるようになりました。ここから後に検証したパターンが、以下の通りです。
朝:洗顔石鹸なしorあり、化粧水なしorあり、ローズオイルorオイルセラム
昼:化粧水、乳液、クリームorパーフェクトゲルorローズオイルorオイルセラム
夜:クレンジングオイルorベビーオイルorローズオイル
牛乳石鹸赤箱orマイルドソープ
化粧水は1種類or複数、そのまま付けるorパック、日中用との使い分け
乳液、クリーム、アイクリームorローズオイル・オイルセラムもしくは併用
●まとめ

朝から夕方にかけてのスキンケアは、夜の集中ケアと響きあって翌日のお肌を作ります。
結論としては、朝から夕方にかけてのスキンケアは、できるだけシンプルに抑えるべきかと。というのも、日中に手を掛けすぎるほど、夜の集中ケアに対するお肌の反応が鈍くなって行くように感じたからです。
週に1回程度、スキンケアを最低限に抑える日を作ること。お肌がコスメに慣れてしまい、効果が薄れるのを防ぐためです。
朝はふき取り化粧水よりも、ぬるま湯洗顔が吉。お肌が目覚め、保湿剤の効果をより実感できるはず。日中のケアはお肌と相談しながら、オイルやオールインワンゲルで手早く。
「プラチナレーベル 優美潤 パーフェクトゲル」はプチプラアイテムの中ではかなり好感触なオールインワンコスメでした。しかし、「プライムビューティー ハトムギ化粧水」はお肌がこわばっていると全然馴染みません。このように、お肌だけでなく身体全体が弱っているような時は、ローズオイルをヒタヒタに塗ってパック、洗い流してオイルセラムで保湿、仕上げにモイストリンクルジェルでラッピングの特別ケアを。
【特別ケア】
・ブルークレール ローズオイル
ヒタヒタに塗って数分放置。疲労を防ぐためマッサージはせずオイルパック
・DHCマイルドソープ
よく泡立てること。きめ細かい弾力のある泡が理想
・ブルークレール オイルセラム
まずオイルセラムで保湿。オイルが落ち着くまでの時間で髪の毛を乾かすのもOK
・肌ラボ 白潤プレミアム薬用浸透美白化粧水
・肌ラボ 白潤プレミアム薬用浸透白乳液
・肌ラボ 白潤プレミアム薬用浸透美白クリーム
・プラセホワイター 薬用美白アイクリーム
・エステナード モイストリンクルジェル
化粧水、乳液、クリームは結局のところ同一メーカーのライン使いがいいという結論
白潤プレミアムシリーズは膜を形成する成分が添加されているため、この順番がベスト
●おわりに
オイル美容液はお手入れの最後に使う、という固定観念を持っていました。
今回、色々とコスメの使い方を試行錯誤するなかで、オイル美容液を化粧水の前に使うことも可能であり、ポリマー系添加物も使い方によっては弱ったお肌の味方になってくれるのだと知りました。
オイルセラムのように、お肌の内側からじっくりと底力を引き出してくれるようなコスメもあれば、美容成分をポリマーでぴっちりラッピングし、強制的にお肌の外装を整えてしまうコスメもある。どちらがいい、悪いではなく、双方のいい所を掛け合わせるような使い方も、あってもいいのではないかな、というのが、私の得た知見です。
コメント(0件)
※ログインすると、コメント投稿や編集ができます