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クチコミ
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2006/12/8 23:54:14
●復元櫛(平安時代)1cm11本バ。
小さな木の箱に丁寧に鎮座して我が家に届きました。
ビニールの小袋に入れて椿油に浸した状態で発送してくださったので、
それを早速取り出して椿油を丁寧にぬぐい髪へ・・・。
この櫛の歯、有り得ない程自然に髪へと入ります。
まるで髪の毛に溶け入るかのような、と言えば、
この滑らかな櫛通りを想像して頂けるでしょうか。
埼玉県大宮駅そばにある広島つげ櫛店は、
創業200年7代目の江戸東櫛(あずまくし)のお店とのことです。
機械造りの櫛屋が多くなってしまった今日、
手で櫛の歯を挽くことが出来る、数少ない親方さんの一人だそうです。
(私は、現存する職人さんの中で、櫛造りの全工程を手造りしているのは、
廣島さんと武蔵屋さんの親方お二方のみと小耳に挟みました)
国産のツゲを手で挽くことによって得られる歯の細かさ、
丁寧にガンキリ・トクサで仕上げることによって、
歯の1本1本の表面がツルツルとなり、
柄は勿論、歯全体に艶やかな木の目地というか文様が浮き上がってるんです。
見た目の美しさは勿論なのですが、実際に櫛で梳いてみて更に絶句。
髪の毛が毛皮のように落ち着くんです(感涙)。
もちろん櫛を漬けた椿油のせいもあるのでしょうが、
とにかく静電気など全く起きません。
同封されたしおりによると、古事記より櫛は神聖なものとされ、
特に女性にはお守りとされ大切に扱われていたそうです。
また、本つげの木の油は、頭皮頭髪に薬用の光陽が有り昔より、
モノモライなど横櫛の棟を温めて当てると治るといわれているそう。
(だからお守りとされたのかな?)
因みに、広島さんの櫛は刻印も銘も入っていませんでしたが、
最近お客さんのリクエストで赤色でヒョウタンを入れ始めたそうです。
で、今回の注文の際にその辺りのことを伺ってみたところ、
櫛は元来、神様へ捧げる物なので、出来れば傷を付けずにいてあげたい
という想いがあると少し照れながら話してくれました。
印は、「広島の[ひ]と[ろ]を組み合わせてヒョウタンなんですよ^^」
とのことなのですが、全く想像がつきません(笑)。
今回私は印無しの無地で頂きましたが、次回、お店に伺った際には
せっかくなのでヒョウタン入りを頂きたいです。
(印についてはご本人もまだちょっぴり照れているのかも?)
因みにここのお店の櫛は、
ツゲ本来の持つ薬のような香りに満ちています。
正直、好き嫌いが分かれる香りだと思います。
でも、これがまさしく国産本ツゲである証しだろうなぁーと思います。
モノモライが出来たら目に当ててみたい。
復元櫛(平安時代)1cm11本バ
* 櫛の全長〓約10.8cm
* 櫛の高さ〓約 3.3cm
* 柄の厚み〓約 0.8cm
* 歯の横幅〓約10.0cm
復元櫛にはいくつか種類があるそうで、
この他に、1cm14本バ、16本バ、18本バ等があるそうです。
そして今回、幅2.3cmの小さな根付のお守りも併せて頂いたのですが、
幅1.6cmに19本もの歯が入っていました。ビックリです。
髪にあてたら悩ましいほどの櫛通りでした。喉から手がでそう(笑)。
─── 商品に同封されたしおりから抜粋 ───
(広島つげ櫛店7代目 広島政夫作製暦)
* 昭和58年 日本髪十三点組櫛を昭和天皇に献上。
* 昭和58年 博物館より古代櫛復元依頼製作。
1cm十本歯、他に自作1cm十四本歯を挽く。
* 昭和60年 日本髪櫛ミニを製作。
* 平成元年 極細工芸、3mm十三本歯入に成功。
* 平成3年1月 極微工芸、0.9mm四本歯入、1mm六本歯入
* 平成3年5月 1cm十八本歯入つげ櫛製作。
(xxx_tomoko/櫛)
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