ラルチザン パフューム / パッサージュ ダンフェ オードトワレ 口コミ

大好きな香りです。

ヨーロッパの（西欧より東欧かなー）教会の石畳や、湿った地下室のイメージ。押し入れの黴臭さが大好きな私（いいのか？）のツボです。極端に言うとカタコンベ(地下納骨堂）。「天にも昇る香り」の「地獄通り」、このアンビバレンスさがたまりません。

それでいて私の中に浮かぶ情景はヴェルレーヌの「巷に雨の降るごとく　わが心にも雨ぞ降る」。
○○の香り、というような分かりやすいハッキリした香調ではなく、まずイメージが先行する、雨に煙ったような香りです。
ユリも入っているようですが、私にはフローラルはほとんど感じません。

乱暴に括ればお香系なので万人ウケする香りではありません。華やかさもないのでプレゼントにも向きません。こんな香りを貰ったら、一体どんな意味が込められているのかかなり悩みます。
飽くまで自分の内に、内に向かっていく香りです。しかしこの香りを纏った時、その人の「佇まい」が浮き彫りになり、ある種の人を強く惹きつけると思います。
「何の香り？」と尋ねられて「じごくどおり」と答えてみたいのに、誰も訊いてくれません。香水だと分かりにくい香りです。あくまで自己満足の世界かもしれません。

ラルチザンのネーミングセンスは変にメルヘンチックに過ぎますが、こういうシンプル＆インパクトのものは好きだな。こんな名前の道が実在しているとは実に素敵。

ボトルはラリック製だそうですが、見て美しい私の好きなバランスは、100ミリよりも50ミリかなー。

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