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幼女のような老女のような、そんな不思議な雰囲気を纏った方がたまにいらっしゃいます。女優でいうと、英国のエミリー・ワトソン(「奇跡の海」「ほんとうのジャクリーヌ・デュ・プレ」)や、米国のシシー・スペイセク(「キャリー」「地獄の逃避行」)、歌手のビョーク(「ダンサー・イン・ザ・ダーク」)、といったような。こういう表現を先に述べられている方がいらっしゃるので重複になって大変申し訳ないのですが、この香水を最初に試香した際に私が真っ先に感じたのがまさにそういったことでした。
この香りは、まだまだ年若い少女の初々しさを感じさせると同時に、決して楽ではない人生を生き抜いてきた年配の女性の、経験による強さと慈愛に裏打ちされた凛としたたおやかさ、といったものも感じさせます。赤ちゃんを連想させる天花粉の香り、古い鏡台に染み付いた懐かしいお化粧品の香り、昭和の香り、母の香り、と表現しても良いかも知れません。まさに、“幼女のような老女のような”香り。不思議ですね。
また、私は天気の良い日に布団を干して、シーツを綺麗に洗って糊付けするのがとても好きなのですが、この香水は、その干した布団や糊などを連想させる香りでもあります。太陽光によって汗や脂質が分解された布団の香りには、微量のアルコールやアルデハイドが含まれているそうです(聞いた時はなるほど、と思いました。あの干した布団の独特の素敵な香り、確かにアルデハイド系の香水を連想させる香りだと思いませんか?)。この香りの清廉さや優しさ、強い主張はなく柔らかなところ、クラシカルなパウダリーさがそう思わせるのかも知れません。ともかくこちらは私にとって、付けた瞬間にそういった様々な情景が浮かぶ香水の一つです。
ボトルも秀逸ですね。簡潔ながら体を見事に表しています。自己主張をせず、なのに凛と立っている。まるで禅の精神のようです。実は最近、雑誌で椎名林檎さんが、「奇異であることは簡単だけれど、何者でもないままで何かを発信することはとても難しい」といったような趣旨のことをおっしゃっていたのに感銘を受け、なぜだかこの香水を思い出したので、お粗末ながらクチコミ投稿させて頂きました。もし少しでもどなたかの参考にでもなれば幸いです。
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