ゲラン / ルール ブルー 口コミ

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クチコミ152件中 36件目を表示

dutro0888さん
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4購入品

2014/8/24 11:37:47

香り探しの旅、ゲラン編

この歳になって思うところあり、新しく自分の香り探しをしています。
若い頃は敷居が高くて(高価なオリエンタルやシプレはもっと年配の方のものという先入観があったため)手を出さずにいたゲランのクラシックラインをいろいろ試したくて小分けを少しずつ購入しています。
ちなみにこの試し方はお勧めですよ。ゲランは特に、肌に載せる度に印象が変わったり新しい発見があったりするので、ムエットやカウンターで1吹きしてもらっただけではその魅力が分かりません。
なので小分けはコスパ的には良くありませんが、ある程度の回数使える量で試して正解でした。
レビュー内容は自分のブログと重複する部分がありますがあしからず。
(以上香り探しゲラン編共通文コピペ)

ゲランの名香をいくつか試そうとするうち、クチコミを見ても一番香りが想像しにくかったのがこのルールブルーです。
でも、黄昏どきの空の青さとか、ひんやりした深海だとか、いろいろ想像が膨らみました。

初めてつけた時のトップは…何だこの「70年代の美容院臭」は!と…(^^;)
男っぽいトニック臭、床屋臭とも違う、子どもの頃連れて行ってもらった美容院の匂い。そう、今どきの「ヘアサロン」ではなくて「美容室」。今でも年配の美容師さんが裏路地でやっている個人店で漂っていそうな懐かしくサイケな香り。その強烈な印象にちょっとタジタジ…。

でもそのトップが飛ぶと、えっ?さっきの強烈さは何だったの!?と思うような、優しく奥床しい香りに…マダムのパウダリーと一言では片付けられない、郷愁を感じる優しい香り。70年代の美容室よりもっともっと昔に思いが馳せてしまう香り。
でも、矛盾するようですが「古臭い」「田舎くさい」ってのともちょっと違う。最初はそう感じたけれど、アイリスが意外と爽やかに主張するのでとても麗しいイメージなのです。
時代を感じるけど美しいもの。…まさに、ゲランの中でも歴史ある名香だからこそなのでしょう。
きっと日本でも、江戸や明治だったらその夕暮れの景色に合っていたでしょう。

ちなみにその強烈なトップも、慣れると優しさや華やかさが見えて来ます。床屋臭のご意見が多い夜間飛行のレビューにも書きましたが、理髪店臭どうしで対決をさせると(笑)、それぞれの個性がはっきり分かり漠然としたトニック臭のイメージから抜けられるかもです。

ミドルは自分の肌では、生花店の店先のような香りを強めのパウダリーがオブラートして、ツンツンしないけど爽やかなお花の香り。そのうち、バニラが香って来るとパウダリーと溶け合ってもったりした感じになるのですが、甘さは控えめ。ラストはやっぱりゲランらしい上品でフワフワのバニラ。
しかし更にラストのラストになると、私の肌のゲランは何故か微かにパチュリのような墨のようなヒンヤリとして静かな気配で終わります…それは本当に鼻を近付けないと分からないほどですが、バニラで終わる人が多いのに何でだろう…。

この香りで頭に浮かんだのは、プロコルハルムの名曲、「青い影」。
ハモンドオルガンのレトロな音色、切ないような美しい旋律、いろいろな解釈が存在する謎めいた歌詞。曲全体から漂う青い冷たい匂い。
絵で言うと竹久夢二を連想します。特にパッと思い浮かんだのが「水竹居」。アイリスの色の着物、白い肌、丁寧に描かれた顔や髪、やや冷たく澄ました表情。
女らしいんだけど媚びてないしエロくもない。凛としているけど強い女性のイメージではなくてあくまでも優しい女性の香り。
娘でもない、妻や恋人でもない、母でもない、会社の歯車でもない、人間の雌でもない、純粋に「女」であるためにこそ纏いたい、そんな香りです。

この時期若いお嬢さんはここぞとばかりに浴衣を着て花火大会に繰り出すでしょうが、花火が夜空に咲くのを待つ夕暮れに、背伸びしてこんな香りを纏ってみるのはいかがかな?チャチな甘い香りより、涼しげで良いかもですよ。

これも「第一印象悪いけどクセになる系」(笑)
今すぐ欲しい香りがあるので今は買いませんが、いつかは持っておきたい一本になると思います。もうちょっと痩せてまた着物が似合うようになったら使いたいです。

  • 竹久夢二 by dutro0888さん
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