イヴ・サンローラン / モン パリ オーデパルファム 口コミ

あまり香水に使われないダチュラ(チョウセンアサガオ)がミドルに来る、中毒性がある脳に記憶される香りだと思います。

Diorのミスディオールアブソリュートリーブルーミングに香りの構成が似ている(ベリーからフローラルに移り変わり、ベースにペッパーとパチョリな所)から日本発売開始の頃には買うつもり無かったのに、何度か試香するうちに気付いたら手元に…。

ダチュラは誤って食べると悪夢を伴う強烈な幻覚作用がある毒草なので、もしかしたら香りだけでも希釈されてても脳が求めてしまうのかしら？なんて思ったり。
香りはとても可愛らしい優しい香りです。

あとこれは私の記憶が確かか自信がありませんが、昔親戚の家で育てていた月下美人が一夜限りの儚い花を咲かせた時の芳醇な香りの記憶が、ラストに差し掛かるあたりでふと蘇りました。
この月下美人の記憶は20年近く昔のことなので記憶違いかも知れませんけど、私にとってはなんだか懐かしい香りでもあります。


具体的に香りについて。
ベビードールの系譜を受け継ぐ構成だと思います。
ベリー、柑橘、ジャスミン、ダチュラ、ピオニー、バニラ、パチョリ、アンバー、ペッパー、ベチパー、ムスクなどを感じましたが、芳醇かつ可憐に纏まっています。
爽やかさにはちょっと欠けますが、甘ったるい程でもなく20代後半以降の年齢なら年代問わず割と使いやすいと思います。

日々素敵な香水がどんどん発売されているので店員さんのトークのように20年に一度の…とまでは言いませんけれど、確かに数年に1度の名香であると思います。
売り上げだけでは計れないと思いますが、単調なようでいてとても複雑で、奥行があるのに纏まっている、甘いのに甘過ぎない、爽やかと言うわけでもないのに付けやすい、不思議な香り。
真夏は使えるか分かりませんが、しばらくはこれを自分の香りにしようと思います。

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