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クチコミ
2018年に発売したシャネルのフレグランスシリーズ「レゾードゥシャネル」。このシリーズは春夏に使いやすいシトラスコロンのような香りが特徴だ。2019年には限定品として「パリ-リヴィエラ」が発売され(今年定番品として再販された)、2021年に新しくラインナップに加わったのがこの「パリ-エディンバラ」。いったいどのような香りなのだろうか?
トップに感じるのは冷たいジュニパーベリーに、アロマティックなサイプレス。fragranticaには記載されていないが、ほんの少しシトラスの気配も。レモンだとかグレープフルーツだとかはあまりはっきりしない、輪郭の曖昧な柑橘の香りだ。レゾードゥシャネルはスッキリとしたシトラスが特徴的なシリーズだったが、ちょっと毛色が違うスタートだ。
五分ほどでミドルへ。ラベンダーのハーバルでアロマティックな香りが出てくる。シャープで男性的というより柔らかくて角がとれていて、淡い紫色を思わせる香りだ。ときおりラベンダーの他にスモーキーで薬っぽい苦味も感じられる。何かと思って調べてみるとピートと呼ばれるものの香りらしい。ピートとは、海藻や枯れた植物が堆積してできた泥炭のことで、ウイスキーに使われる大麦麦芽を乾燥させる際に使われ、その泥炭の香りがウイスキーに移って独特のピート香と呼ばれる香りを醸し出すそうだ。この香りは、ヨードっぽいとか、磯っぽいとかあまりいい香りには喩えられないことが多いらしいが、この「パリ-エディンバラ」のピート香は不快な香りではないので安心してほしい。ラベンダーの淡い紫色の香りに少し奥行きを足す程度だ。
ドライダウンは淡いウッディムスク。バニラの甘さはあまり感じない。トップからミドルまでで二時間、ドライダウンは一時間ほどで香り持ちは三時間程度。
シトラスをはっきり効かせている他のレゾードゥシャネル四種と比べて、ラベンダーやサイプレスのアロマティックな印象が強くキャラが立っているように感じる。トップのシトラスが抑えめな分、柔らかい香りだちなので少し多めに付けても大丈夫。
ただ、抜け感が強い香りなのでオンタイムよりもオフタイム向き、お出かけよりもリラックスしたいときに手が伸びる香りだと思う。ココ・シャネルにこじつけたシトラスコロンはもうお腹いっぱい…と思っていたがなかなかどうして好印象。今夏のスタメンの一本になりそうだ。
トップ:ジュニパーベリー、サイプレス
ミドル:シダー、ベチバー、ラベンダー
ベース:ムスク、バニラ
調香師は、オリヴィエ・ポルジュ。
(fragranticaより)
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