
- クチコミ 6件
- 注目人数 人
- 購入者のクチコミで絞り込む
クチコミ
日本における外資系メンズフレグランス二大巨頭と言えばシャネルの「ブルードゥシャネル」とディオールの「ソヴァージュ」だと思う(エゴプラやディオールオム派は許してね)。どちらも街中で付けている人をよく見るし、実際に店頭に行った際もよく薦められる。もちろんゲランにもそういったものがあって、それが「ロムイデアル」。「女性から見た理想の男性像」を香りに落とし込んだシリーズで、廃番品も含めると全7種、現行のラインナップは全4種。ゲランらしく(?)派生作品が多いが、ラプティットローブノワールやモンゲラン程ではない。このロムイデアルエクストレムのコンセプトは、仕事もプライベートも軽やかにこなす天才肌の男性。中々ハードルの高そうなイメージだが、どんな香りなのだろう?
トップはツンとしたベンズアルデヒド、アーモンドの香りだ。ロムイデアルシリーズはディスコン品も含め全てにアーモンドの香りが使われている。ゲランの考える理想の男性の香り=アーモンドの香り、というわけだ。合わせられている素材はもちろん作品によって違うが、エクストレムの場合は華やかなピンクペッパー。
ミドルのメインはヘリオトロープ。他ブランドのメンズフレグランスとの違いはここ、主役にフローラルを採用していることだ。ヘリオトロープの香り(ヘリオトロピン)はパウダリーで甘く香水以外の化粧品にも使用され、いわゆる「メイクアップ製品で嗅いだことがありそうな香り」だ。ヘリオトロープがしっかり香るゲランのフレグランスといえばラールエラマティエールのキュイルベルーガがあるが、そちらはバニラとの組み合わせがフェミニンに傾きやすい。しかし、この香水のヘリオトロープはその脇をシナモンの清涼感とアーモンドの苦味で支えられていて、とてもクールでユニセックスというより男らしくなりすぎないようにしつつ、スマートなメンズ感を上手く演出している印象だ。
ドライダウンではフローラルの甘さにアロマティックなタバコにほんの少しウッディが加わってキチンとメンズフレグランスらしい着地をする。持続は5時間ほど。ベースが控えめなせいか極端に甘くなく香りの消え方もキレイだ。デキる男は去り際も美しいということか。
多くのメンズフレグランスがシトラスやスパイス、マリン、ウッディといった力技でゴリ押ししていくムキムキのマッチョタイプであるのに比べ、これは女性的になりやすい甘さを上手く制御しスマートにメンズフレグランスとして成立させた長身で細身の男性といったところ。このシリーズは女性にも愛用者が多いというが(インテンスは男性っぽすぎるかな)、それも納得。なにしろ「女性から見た理想の香り」なのだから。
高額な限定品や高級シリーズばかりに力を入れているゲランにも通常ラインナップにもこんなにもよい香りがあることに少しホッとした。
トップ:アーモンド、ピンクペッパー、ベルガモット
ミドル:プラム、シナモン、ヘリオトロープ
ベース:タバコ、パチュリ、レザー、シダー
調香師は、ティエリー・ワッサー。
(fragranticaより)
- 使用した商品
- 現品
- 購入品
この商品を高評価している人のオススメ商品をCheck!
戻る
次へ