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クチコミ
ふんわり…ぽかぽか暖か…柔らかなお日様…はちみつ…保湿感ばっちりの高級で濃厚なクリーム…甘〜い甘いカルピスの原液…ウールやカシミヤ…キラキラのシャンパンピンクとオレンジ色。
そんなイメージです。私には癒しの香りで、特に蜂蜜とアンバーの香りを感じます。
(ただ、これ以上ない程極端に削ぎ落とし、これ以上ない程単純に書くなら、めちゃくちゃレベルを上げに上げてこれ以上できない程高級にした異次元レベルのニベア、異次元レベルのロクシタンのハンドクリームの香りが感覚として近いかもしれません。なので、それ系の香りが好きではない人には確実に不向きです。)
ランスタンドゲランには深い思い出があり、当時私はまだ高校生で、地元から数時間かけて都内にある大学付属の高校に通っていました。毎日毎日ヘトヘトで、心も正直ボロボロでした。
クリスマスが近付く寒い冬、美人で都会的なOLさん達からちらほら、とっっっっても良い香りがして…ヘトヘトボロボロな毎日の中で、ある日、これは同じ香水の匂いだ!と気付いたんです。
本当に良い香りで、凄く安心できるシェルターのような香りに当時どれだけ救われたか。
今日はあの香りを着けてるお姉さん、誰か居ないかなぁ…と、冬が近付くと毎年考えていたのを覚えています。
必ず寒い季節になると、新宿、銀座線内、半蔵門線内、大江戸線内、日本橋等で香ってきました。絶対に寒い季節で、その寒い空気と、都会の殺伐とした雰囲気をこの香りが一瞬で暖かく幸せな空間にしていました。そして着けているのは必ずお洒落で綺麗なお姉さんなんです。必ず!靴もコートもバッグも上質で、仕事帰りにも関わらず髪もメイクもバッチリ完璧!
あんな大人の女性になりたい!と願わずにはいられませんでした。
母とデパートに行くたびに(母は化粧品マニアで各ブランドを転々と巡ります)憧れの香りを探して、各ブランドの香水テスターを嗅いではアレも違う、これも違うと…一生見つからなかったらどうしようと不安でしたが、ある日漸くコレだ!!!と無事に【謎のあの香り】を見付けたんです。
母にねだりましたが、勿論ダメ!まぁ当たり前です。当時は何も分かっていませんでしたが、天下のゲラン!!16,7歳の【女の子】が制服で着けるには…ちょっと…違う…。
その後、色々な香水を購入したのに、ランスタンドゲランは何故かすっかり忘却の彼方へ、そのままヨーロッパに渡りました。
しかしそこで2度目の出会い。幸いな事に、当時の瓶のデザインだけは覚えており、近所のパフュームリーに入った際たまたまランスタンドゲランの瓶が目に飛び込んできて「あれは…あの時の!!!!」と、運命の再会を果たしました。しかしその時もまだ稼げている訳ではなく、香りを嗅ぐだけ。
高校時代を超えて、記憶を掘り起こされた衝撃で更に脳をぶち抜かれる様な良い香りを感じましたが、クラクラと幸せを感じるまでで、また購入はできず。
紆余曲折あり、20年越しで今年漸く購入しました。
香水一つで、こんなにも感動的で幸せな気持ちになれたのは初めてでした。「諦めず、忘れずにいれば夢は叶う。」と、香りが抱きしめてくれている様な気持ちになりました。
ウールやカシミヤが浮かぶのは、例のお洒落で綺麗なOLさん及び、当時自分が着ていた制服のカーディガンとコート、オレンジやシャンパンピンクが浮かぶのは都会の街頭とクリスマスイルミネーション、クリームが浮かぶのはその時使用していたロクシタンのハンドクリーム等は関係ありそうなので、万人にその感じが当てはまるかは分かりませんが、着けるだけでふわっふわの暖かい心地よさを全身で感じることのできる幸せな香りです。
暑苦しい香りではなく、吹きかけるだけで丁度良い暖かさを届けてくれる、冬に幸せを感じるのにピッタリの香り。
また、ランスタンドゲランだけでなく、アンソレンスも同様に脳天をぶち抜かれてクラクラする感覚を得るとんでもなく好きな香りなのですが、もしかすると私はモーリス・ルーセルの作る香り(またはモーリ・スルーセルがゲランに向けて作る香り?)が凄く好きなのかもしれません。
長くなりましたが、香りは本当に「ご縁」だとつくづく感じます。山程ある中から、人が好んで使用する香りは一生で考えても氷山の一角ですもんね。
そして、香りと思い出、思い入れ、それが蓄積した時間の関係が深くなればなるほど、自分の中で「この香りを越える香水は無い」という「運命の香り」の様な、特別なもの、特別な立ち位置、になるのだと、ランスタンドゲランには教わりました。
香水って本当に素晴らしいです。
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